コロナによって加速した人手不足を解消するため、外国人労働者を増やすための様々な政策を行ってきたオーストラリア。
そのうちの一つとして、学生ビザや卒業ビザの条件や期間は頻繁に変更されてきました。今回は学生ビザの就労制限と卒業ビザの期間について新しいニュースがありますので解説していきたいと思います。
※この情報は2022年9月30日にオーストラリア政府の公式サイトを参考にした情報です。
2023年2月に情報が更新され、卒業ビザの延長についての詳しい情報が出ました。詳しくは下記の記事をご覧ください。
学生ビザの労働時間制限の緩和終了について
もともとオーストラリアの学生ビザでは労働をすることができますが、2週間で40時間以内という制限付きでした。
しかし2022年1月19日には一時的な措置として、すべての業種で労働時間制限が撤廃されました。「学校に通いながら資金を稼ぎたい」と考えていた人にとってはとても助かる内容で、多くの留学生のシフトに影響を与えたはず。
一方でこの緩和がいつまで続くのか発表がされていなかったので、いつ続報があるのか関心が強まっていました。 そして2022年9月に情報の更新がされ、この緩和条件が2023年の6月30日に終了すると発表されました。そのため2023年の7月1日からは、もとの学生ビザの就労条件に戻るようです。
学生ビザの就労時間制限
現在〜2023年6月30日 | 2023年7月1日〜 |
勤務時間の制限なし 学業開始前でも仕事可能 | パートタイム勤務(2週間最大40時間) 休暇中ならフルタイム(週20時間以上)可能 |
この発表を知って、残念に思った学生の方も多いのではないでしょうか。しかし緩和が終了するまでまだ時間がありますので、今のうちにシフトを多めに入れるなど対応できることはあるはず。
今後もビザや条件に関する変更がないか、政府の公式発表をチェックするようにしましょう。
引用:https://immi.homeaffairs.gov.au/visas/getting-a-visa/visa-listing/student-500
卒業ビザの期間延長について
今回のニュースの前にも卒業ビザに関する変更があったため、現在はどのような状況になっているのか混乱してしまいますよね。卒業ビザの種類別に少し整理しましょう。
Graduate Work streamの現在の内容
これまでに変更された内容の一つは、卒業ビザの期間が1年半から2年に増えたことと。
こちらは「一時的」とされていますが、いつまで続くかはまだ発表されていません。 もう一つはコースの制限やスキルアセスメントが撤廃されたことです。多くの留学生にとってこの条件が申請のネックとなっていたため、誰もが他の条件を満たせば卒業ビザを得られるというのは大きなメリットでした。
しかしこの緩和は2023年6月30日までに申請した人とされているので注意が必要です。
卒業ビザ期間
最大18ヶ月
※2021年12月1日以降に発行されたビザは一時的に24ヶ月に延長されています。
申請条件
- 現地でDiploma、Certificate IV、Advanced Diplomaなどの2年以上のコースを終了
- 50歳以下であること
- 有効なビザを持っていること
- 過去6ヶ月以内に学生ビザを持っていたこと
- 適切な健康保険に加入していること
- AFPチェックを証明すること
- 必要な英語力を証明すること
2022年7月1日〜2023年6月30日の間に申請した人は以下の条件が撤廃されます。
- SOL(skilled occupation list)に載っている職業と関連したコースを卒業していること
- スキルアセスメントに合格していること
卒業ビザ(post-study work)学士/修士/博士の期間延長
2022年9月2日に発表された内容によると、オーストラリアの大学や大学院を卒業した学生のうち、定められた分野の学位を取得した人は卒業ビザの期間が延長される見込みのようです。
もともとの卒業ビザの期間から、2年ずつ増やされる予定です。
学位 | 変更前 | 変更後 |
定められたコースの学士(Bachelor) | 2年 | 4年 |
定められたコースの修士(Master) | 3年 | 5年 |
定められたコースの博士(Doctor) | 4年 | 6年 |
まだ具体的にどのコースが該当するかの発表はされていませんが、オーストラリアで不足している職業に関連しているコースとされています。 10月28日以降にアップデートがあるようなので、政府からの情報を待ちましょう。
引用:Post-study work rights for international students to boost skills
卒業ビザが延長されるメリット
卒業ビザは自由度が高く、雇用主や労働時間の制限がありません。
そのため永住権やビジネスビザを狙っている人は現地就労を得たり、スポンサーを探す期間として活用してきました。 そこで、ビザの期間内に希望のポジションの仕事を見つけ就業経験を積めるか、ビザをくれるスポンサーが見つかるかというのが重要になります。
しかし2-3年しか現地に滞在できない人を雇うより、永住権保持者やオーストラリア人を雇ったほうがいいと考える雇い主も多く、移民にとってはそれが壁となっていました。
しかし今回の変更で対象コースの卒業ビザの期間が延長されれば、現地就職や永住の大きなステップとなるかもしれません。
オーストラリア留学に関するご相談はKOKOSへ
KOKOSでは留学相談から渡航前のプラン計画、学校の情報集め、ビザ、保険、学校への申込み等、留学から卒業するまで無料でサポートしています。
オーストラリア全土の大学、学校と提携している為、他のエージェントでは紹介できない学校も紹介可能です。 オーストラリア留学に関するご相談がありましたら、お気軽にお問い合わせください。